アラビアのサヨリ釣り

  サウジアラビアの石油基地に赴任していた頃でした。ある日海岸に出てみると海面をピョンピョン跳ねている魚がいる。サヨリに違いないと、早速釣り仕掛けの箱をさがしてみました。あった、日本からもってきたサヨリの仕掛けです。こませは何にするか?当地にはオキアミは有りません。魚肉をミキサーにかけ代用することにしました。

当地のサヨリは海岸近くに群れていますから投げ竿で釣り始めました。突然デカイ当たり、見事コマセ籠を含め仕掛けをそっくり取られてしまいました。海面を大きくジャンプする大きな魚、ダツが食らいついたのです。
さて、どうしたものか、日本流のサヨリの仕掛けを変えてアジサビキを使い先端に玉ウキと小さなオモリを付けて海面に浮くようにしました。6本の針にはえびの切り身を付けます。




学名   :Hemirhampuhs maginatus(Forskel, Smith 1949)

英語    :White-banded Halfbeak
アラビア語 :Seif/, Sils
日本の類似種:さよりの一種

程なく当たりがあり、まずは4匹の連荷です。次々と釣れ始めました。

その日の夕食時、夕食のサシミを食べていた子供が話を聞いて、釣りに連れていってえ~とおねだり。それでは、と今度は海に泳ぎに行く方々、ゴムボートで子供に釣り仕掛けを持たせ、必死に漕ぎます。当たりあり!だが、子供せは取り込みが無理です。ポロリポロリと獲物は逃げてゆきます。

次に考えだしたのは泳いで魚を釣る方法です。部下の若い社員に釣り道具をもたせ、フリッパーをはかせボードにつかまって泳がせます。岸でバトンタッチ、今度は陸にむかって走ります。

 やったぜ、針全部の6匹の釣果です。もう一度、疲れたからとしぶる彼を説き伏せます。
 これはパワハラですね。 彼が何回トライしたか忘れましたが、もう充分の獲物がとれました。

 その晩はスキハラの彼を食事に誘いました。サヨリのサシミ、から揚げなどお皿に盛った料理はすっかり彼の胃袋に収まってしまいました。

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