初夏、尾瀬の水芭蕉を訪ねてー日帰りハイクの旅


 尾瀬にゆきたいなーこの言葉を何年前から言っていたのだろう。時間がない、時期が悪い、遠いなどいろいろな理由で実現出来ないでいた。尾瀬ヶ原日帰りのハイキング」の広告が目に飛び込んできた。これだったら行けそうだ、これより奥の尾瀬沼への旅だったら夜行バスでゆくか山小屋に一泊2日になる。 6月は尾瀬の水芭蕉を鑑賞するのは最適の季節だ。妻と二人、早速申し込んだ。6月7日には気象庁の梅雨入り(速報)が発表されたが、9日は天気予報では晴れだ。

6月9日

06:30:東京駅前からバスで出発。予報どおり晴れの日だ。金曜日だから交通混雑もない。11時過ぎには尾瀬高原ホテルについた。ここから尾瀬にはマイカー規制で大型バスは入れず、小型バスに乗り換える。30分後尾瀬南の入口 鳩待峠に到着した。

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 まずはガイドさんの指示でストレッチ体操。今日の尾瀬は快晴、涼やかな空気を胸いっぱい吸い込む。AグループとBグループ15名ずつ2班に分かれて出発する。ここからは尾瀬の山道。緩い岩道は湧き水でびちゃびちゃで歩きにくい。ほどなく第一の難関、下りの長い急階段。

 続いて二本の木道が続く、ここは右側交通、すれ違う登りのハイカーは「コンニチはー」とあいさつを交わすのがマナー。しかし帰路のほとんどの人は無言のまま。そんな余裕はないのだ。帰りは辛い苦しみを味わうことになるのか・・・いささか不安にかられた。

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斜面にはまだ残雪が、しかしもう初夏だ。尾瀬のシンボルの水芭蕉が早くも目を楽しませてくれる。まだ時期が早いのかほかの花はほとんど咲いていない。 それでもガイドさんの説明で尾瀬には豊富な植物群の存在がわかる。名前は数分後には忘れてしまうが・・・。 ヤマウグイスの声しきり・・・。
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 ふたたび階段、今度は登りだ。 また木道が続く。熊が出てくるので鐘を鳴らしてくださとの注意書きあり。遠慮がちに、カン・・とたたく人、ここは自然界、都会じやないから迷惑がる人なんかいない。思い切りゆこう!しばらく歩を進めてゆくと遠くでカ~ンと澄んだ音が聞こえた。

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 川上川のせせらぎの音を聞きながら程なくして尾瀬ヶ原の入り口山の鼻に着く。鳩待峠からここまで3.3kmの下り坂の山道で1600メートルの鳩待峠からの標高差は200メートルもある。我々の足で1時間ちょっとの行程だった。薄着だったが汗びっしょり。帰りまで体力が持つか不安だ。グループの女性一人がリタイアし添乗員さんがつきそって帰ることとなった。 

 我々は気を取り直してガイドさんとともに次の尾瀬ヶ原を目指してここで昼食をとる。高原ならではのマイタケ弁当だ。

 尾瀬のトイレは有料だ。(100円) これは尾瀬の自然保全費用にあてられる。多数のハイカーが使うからその後始末が不十分。清掃費を増やすべきかな。高尾山の清潔なトイレを思い出した。

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 昼食後、まずはそばの植物見本園を約40分かけてぐるりと一周。尾瀬を代表する水芭蕉が満開だ。きたぜ尾瀬へ ! の感激を味わいながら写真を撮りまくる。至仏山に罹る虹がきれいだ。逆さまの虹だ。歩を止めて写真を一枚。グループから離れてしまいあわてて駆け寄る。
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続いて尾瀬ヶ原の木道に足を踏み入れる。湿原の水たまりには油のようなものがギラギラ浮いている、あれっ?ガソリンを漏らしたのではとガイドさんに尋ねると、自然の水に含まれていて「アカシボ」といってこのギラは鉄分だという。

 湿原には魚は見当たらないが、イモリが生息している。それに、モリアオガエルの合唱団、山間から聞こえるカッコウも唱和してのどかな自然の風景を盛り立てている。

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 期待に反して、水芭蕉の群生はまばら、その代わりにヤキヤナギという植物が一面に繁茂している。なるほど、野焼きしたあとのような黒い風景だが、まもなく緑の葉が茂ってくるという。今は時期ではないが、ほかにもさまざまな植物群が見られるとガイドさんの説明があった。
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 木道は右側通行だから、若いハイカーたちはちょいと左に渡って我々のグループを追い越して行く。途中休憩のベンチもあるがどこもはぼ満員状態。疲れを癒したハイカーたちは気持ちを察してくれ席を譲ってくれる。次は我々も同じ。席を譲って出発する。
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 山の鼻から2.2KM 牛首分岐まで来た。日帰りならここまで。ここは上田代という所、これから尾瀬沼にはさらに中田代、下田代まで行き1泊せねばならない。惜しい気持ちとほっとした気持ちが入り混じって、来た道を山の鼻地点に戻る。

15:05 最初に通った難関のあの山道に向かって鳩待峠までまた歩く。こんどは登りなのだ。 いやがる足をなだめすかして1時間半を費やして鳩待峠に戻った。 ガイドさんの指示で軽いストレッチ体操を済ませた。

16:20 ローカルバスで。尾瀬高原ホテル着。 疲れた体を乗り換えた大型バスに揺られながら、しばしまどろんだ。

20:15 東京上野駅に到着。高原の快晴の日に素晴らしいハイキングだった。

さて、狭いながらも、俺ン家温泉で疲れた足を癒そう。

 ツアーの添乗員さん、安全運転のバスの運転手さん、それに地元の親切なガイドさんありがとうございました。

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