釣ったのは良いけれど・・・ペルシャ湾のチョー不味い魚:そのー1

  中東で勤務していると、砂漠の単調な生活の中の楽しみは第一に家族からの便り(電話を含む)第二は食事です。ビフテキばかり食べていても毎日では飽きてしまいます。やはり日本食が恋しくなりますね。ここはサウジアラビアの東海岸のカフジ、目の前にはペルシャ湾(アラビア湾)が広がっています。そうだ!寿司を作ろう。当地の魚屋はスシネタになるような新鮮な魚はありません。やはり自分で釣りに出かけなきゃ・・・。 

 アラブの友人とモーターボートで釣りにでかけました。突然、竿先がぐ~んと海面に引き込まれました。きたぞ!これはでかい。タモで取り込んでみると、いままで見たことのない種類でした。1メートルもあろう超大物です。

「エイシュ、ハダサマック?(この魚はなんだ?)」
「知らない、オレも初めてだ」 と友人も肩をすくめるばかりです。



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帰りがけに町の魚屋に立ち寄りこの魚の名前を尋ねてみました。壁に貼ってある「Fish of the Arabian Gulf」から見つけることが出来ました。しかし、ようやく見つけたそれはちいさな写真で、こんな扱い方では到底市場に出まわっているものとは思いません。

 名前はオオカミイワシ アラビア語ではヒフと言うそうです。普通のイワシだったらこんなにでかくありませんね。食べられるというのですが?計ってみると全長97cmもありました。

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学名 : Chirocentrus dorab (Forskel)
英語名 :Wolf Herring
アラビア名 : Hiff
日本の類似種 : オオカミイワシ
 上の図面の下から二段目、エイの右側がコイツです。

 その晩、隣室の同僚を食事にさそい、早速この魚の料理にとりかかりました。

サシミ: なにか白い消しゴムの塊を噛んでいるようです。味がありません。それに小骨が多い。友人は、何度も口から吐き出しています。これじゃあダメだ。

テンプラ:小骨を丁寧に抜き去ってから、油で揚げてみました。これも固くて顎が疲れました。友人は衣だけを食べて、中身を皿に捨てています。

骨折り損のくたびれもうけ。大量の魚肉はゴミ箱に捨てました。でも、釣りでは醍醐味を味わらせてくれました。次回からはリリースだな・・・。

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