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7月, 2012の投稿を表示しています

あぶちゃんって一体なに?

    歯医者さんに行きました。治療の椅子に座ると 若い女性看護士サンが「それではエプロンをかけますよ」 エッ! エプロン?ここで料理でもするの? こりゃ「あぶちゃん」なんでしょ、と言うと、「あぶちゃん」って何ですか?と質問がかえってきました。  あぶちゃん、これは赤ちゃんのよだれかけの小さな布です。もうこの言葉は使われなくなったのでしょうか。私の妹が赤ん坊の頃は 食事のたびに母が「ハイあぶちゃんですよ」と首に巻いていました。私の妻も子供達にそう言っていたと記憶しています。  なんであぶちゃんというのか、調べてみると・・・・・明治時代の頃、いつも前掛けをしている油屋さんが 詰まって「あぶ」、これに愛称がついて前掛けは「あぶちゃん」になったそうです。それに因んで、赤ちゃん用のよだれ掛けのことも「あぶちゃん」と呼ぶようになったそうですよ。  そういえば、「あぶさん」というマンガがありましたね。1973年から連載されている水島新司氏の野球漫画です。近頃の若い人たちはそれをイメージしているのではないでしょうか。 あぶちゃんは人の名前ではなく、よだれかけのことだとはもう知らない時代なのでしょうか。  看護士さんは「あぶちゃんってかわいい言葉ですね」と笑っていました。

ビールの友だよ、らっきょうのワイン漬け

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  6月初めにスーパーマーケットでビニールの袋一杯の洗いらっきょうを見つけました。当節、手間をかけてらっきょう漬けを作る人はいないのでしょうか、棚にきれいに並べられた野菜から離され、無造作にかごの中に置かれ値引きのラベルが貼られています。 らっきょう、懐かしい思い出が頭を過ぎります。幼い頃、私の母が梅雨時にはかならずらっきょうを皮むきして、ガラスの大瓶に漬け込んでいたからです。私も姉と共に皮むきを手伝いました。   どこかの居酒屋のお通しで出た、らっきょうのワイン漬け、これがまた   ビールに良く合うんですね。以来、すっかり虜になっていましたがどこにも売っていません。その日スーパーで見つけた皮むきをしないですむ洗いらっきょう。 これで作ってみようと買って帰りました。  早速試しに一個つまんでみると、うむ、この材料でいけそうだ。腕によりをかけて赤ワイン漬け事始。  自分で作ったレシピは次のようなものでした。 ・ らっきょうは水洗いする。これを熱湯消毒した広口のガラス瓶(梅酒用)に入れる。 ・ 塩、小匙1杯。砂糖とハチミツを大匙5杯ずつ 酢200cc、水100ccを鍋に入れて熱し、冷ましておく。  (いいかげんですが) ・ これを瓶に入れ、1000円程度のテーブルワイン〔赤〕をひたひたになるまでそそぐ。  (安いワインは渋みが少ない) ・ 以後、毎日ゆすってかき回しておく。  かなりいい加減だがこれぞ男の料理、2週間目に試食してみました。ビックリ!まいう~! あの居酒屋のそれと優るとも劣らずと自画自賛しながら, キッチンおたく笑い。   ヌ、へへへへへ        それから、毎日の晩酌のビールの友となり、熟成してムラサキに色づく前に減ってしまいました。一人で食べるのは気がひける、瓶につめて友人にも賞味してもらいましょう。  まだまだ、わがキッチンおたくの腕がうずきます。どうだ、これでもか、作ったぞ ジャンジャン、 見よ!この酒の肴を!  左から きゅうりのチーズあえ、マヨマヨ。くろしびかますの干物 それにらっきょうのワイン漬け。   あ~あ、うんめ~え。   そこに妻の声、「貴方、夕食よ」  出てきたおかずは小あじのマリネー、えっ、こりゃ酒の肴として最適だよ。ビールもう1本飲ろう。                                        

物を切る前にはものさしを当てて計っておけ、切った後で計っても意味がないー実際に見たアラブの格言

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アラブ社会ではほめられるより罰せられることの方が多いので、失敗して罰せられるより何もしない方が良いという意識が強いのでしょうか、自分の責任の範囲でしか仕事をしません。例えば、オフィスが火事になったとしたら「火事だ!」と消防署には電話をしますが、そばにある消火器で消そうとはしません。 余計な事をして消し損ねたら責任を問われます。 アラブではたびたび  「It’s none of my Buisiness」  という言葉を耳にします。消火作業は消防士の仕事、手を出してはならないようです。         現に市街地で火事がありました。市の消防車が中々来ないので会社の消防隊が駆けつけ消火にあたりました。後から聞いた話では、その消防隊の責任者が市役所に呼び出され「余計なことをしてくれた、これは会社の仕事でない、これは我々の仕事だ」と感謝されるどころかクレームを付けられたそうです。もっとも、この話は会社のアラブ人スタッフたちの笑い話になっていましたが。  さはさりながら、この地では物事を行う前に、自分の責任の範囲で妥当なものであるかどうか、まず 、頭の中のものさしで 計っておかねばなりません。アラブの格言では、 物を切る前にはものさしを当てて計っておけ、切った後で計っても意味がない  と・・・        港で作業船に乗り込んでスタンバイしていた時でした。 乗客の一人が突然発作をおこし苦しみだしました。すぐに救急車で病院に運ばれましたが不幸にも亡くなったのです。  海上警備隊によって、船長以下船員と乗客全員が拘束されてしまいました。死亡した本人が船内で何かトラブルがあったのか、取り調べではまずそれを殺人事件として扱います。ところが私が 繰り返し質問を受けたのは彼が船内(海上)で亡くなったかどうかでした 。私は救急車まで付き添っていましたので、陸に上がった時にはまだ痙攣をしていたと証言しました。息をしていたのかと何度も問われるので、そのようだったと答えました。他の人も同じだったようです。  すぐに全員が釈放されました。係官は「これは私たちの仕事でない、彼は 陸上 で死んだのだから、これは市の警察の管轄だ」と理由を説明してくれました。  市の警察は、本人は救急車で運ばれ病院で死亡したのだから、病死と結論づけ、その後私たちにはなんらの事情聴取はありませんでした。