ジーンズが流行遅れ? そんなのウソだろ !

 1960年代からカジュアルファッションを引っ張ってきたジーンズ、このところ売れ行きがふるわないようです。街を歩いていても女性のレギンス、若者達はチノパン姿が多いですね。その中で見るジーンズ姿は色あせたボロボロのやぶれファッション、落ち目の感じがしないでもありません。6月に入り、スーパークールビズで企業はポロシャツ・ジーンズ・スニーカーで執務OKのところが多くなりました。 これで巻き返しが出来るとよいですね。

 私は若い時から根っからのジーンズ党です。それもリーバイズのストレートをはき続けています。あのゴワゴワした感触、洗濯のたびに膝のあたりの色が白く変わってゆく、それがたまらない魅力なのです。全体が空色になるころ膝が破けてしまいます。私の場合はそうなったら終わり。 不良オヤジと笑わないで下さい。今でもジーンズ専門店にいそいそと買いに行きます。

 古くなれば価値が出る。ジーンズはアメリカのワビ・サビ文化と言われています。一時ビンテージジーンズは数万円、希少ものは数十万円もしました。 私が買うものは一般的な価格の8000円から10000円程度のものですが、店先に並んでいる古びたものにこんな値段がつけられるとは・・・ビックリしたものです。

 なぜ、長いあいだカジュアルの主流であったジーンズが落ち目なのか? 5月の新聞の情報によると、数年前の1000円ジーンズの乱立が原因だそうです。 私もその商品を手にとって見ましたが素材自体はそう変わっていません。 しかし、売らんかなが先立って何となく品格が違っているように思いました。 他メーカーの自社の製品に対する思い入れがこの製品には感じられないのです。この品格のなさが消費者に飽きられ、その余波がジーンズ界全体に及んできたのでしょうか。 統計では国内生産数は04年の約7000万本から09年は約5000万本に減少しているようですが・・・ ヤバイ

 ファッション雑誌にもジーンズという言葉は消えて全部がデニムとなっていました。もともとデニムとは生地・素材を意味します。だから、G-パンは幼名、ジーンズは本名、とすると、デニムとはもう戒名かも知れません。

 もう一つの理由としてジーンズが穿かれなくなったのはファッションの多様性が挙げられています。ジーンズは動き難いから、若者たちはチノパンやカーゴパンツに移り、女性の間でやはり着心地の楽なレギンスが流行していることが指摘されています。

 「可哀相だよズボンのおなら、右と左に生き別れ」 と、さる噺家が言っていましたが、今のぴったりと腰にフィットするジーンズならば、どちらかの一本道でスニーカーまで一気に通過するでしょう。だぶだぶのチノパンやカーゴパンツだったらこうは行きませんネ。ましてや、ずっこけの腰パンだったらどうなることになるやら・・・。

 戯言はさておき、ゴワゴワで動き難くとも、腰がキュっと引き締まるジーンズをはくと、気持ちも引き締まります。

 幸いなことに街を歩いていると老いも若きもジーンズで颯爽と歩いている姿を見かけます。これからの夏のあいだは節電でスーパークールビズ、そのための軽く薄いジーンズも開発されたと報じられていますから、この通勤姿のサラリーマンも多くなると思います。

 ジーンズが落ち目とは一時的な現象でしょう。あのイチローだってスランプがある。気にするなジーンズ頑張れ!待ってなよ、また買いに行くよ! 

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