椎の実を拾ったー待ってたよ、秋!
今年は猛暑続き、太平洋高気圧が居座ってなかなか秋の気配が感ぜられませんでしたが、彼岸を過ぎる頃ようやく平年並みの気温になりました。その中で台風12号が接近、本州をかすめ去りました。 あ~秋だなぁ !
我が家の前に椎の古木があります。毎年秋の台風の一過でたくさんの実が落ちてきます。子供の頃、これを拾い集めるのが常でした。籠一杯の椎の実を持って帰ると、母がフライパンで炒ってくれます。 椎の実は硬いが終戦後何もなかった当時は干しいもと共にささやかなおやつでした。
学校ではこの頃になると校庭のどんぐりをポケット一杯拾い集めました。授業中、先生が黒板に向かうとその隙に皆で投げ合いをはじめます。下敷きを盾のかわりとして防ぎます。「こら!」先生に何回怒られたでしょうか? どんぐりは教室に持ち込み禁止となりました。
誰かが「どんぐりを食べると、どもりになる」というので、さすがに食べることはしませんでした。
台風の影響で風の強かったある朝、ポストに新聞を取りにゆくと、道路に見慣れた椎の実が落ちています。ふと、少年時代の思い出が頭を過ぎりました。
今はもう誰も椎の実なんか気にも留めません。あちこちに転がっています。見上げると椎の古木はいつもの通りわれ関せずと茂っています。 毎年秋になったら実を落とすよと言っているのでしょうか。
私は昔のように実を拾って家に戻りました。食べるためではありません、インテリアとして家の中に秋を飾りたかったからです。
今年の冬は厳寒の予想、秋は短いようです。それまでは椎の実は置いておきましょう。
コメント
コメントを投稿