砂漠の中のチョー可愛い奴ら

動物園では可愛い動物たちにお目にかかります。頭を撫でてあげたいですね。 大自然の中で見た動物たち、素朴ですが中にはペットにしたいものもいます。 私がアラビアの砂漠で出会った可愛い奴らをご紹介します。

らくだ

 私たちがらくだを見ると 月の~砂漠を~・・・ と歌を思い出しロマンチックな気分になりますが、アラブ世界ではありふれた動物で珍しいものではありません。 昔から乗り物として砂漠の舟ともいわれ重宝がられてきました。交通手段が発達してきた現在、遊牧民たちは砂漠をトラックで移動します。 らくだはリストラされてしまったようです。 それにしても、職を失ったらくだは砂漠のあちこちに群れになってぶらぶら遊んでいますねえ。 一体どうするんでしょうね。

 遊牧民のテントを訪れると、お茶のあとらくだのお乳が振舞われます。 なるほど! 乳牛ならぬ乳駱駝だったんです。

 仔らくだが恨めしげに見つめている中で、皆でボウルの中身を廻し飲みするわけですが、青臭くて生温く、しかも泡がたっており、けして美味しいものではありません。 
画像
 お~い!まてえ~! 仔らくだは子供たちの格好の遊び相手です。乗って遊ぶのはまだ小さいから無理ですね。

画像 やあ! きみどこからきたの? 
 にっぽん からだよ
 にっぽん、てところ このさばくのどのへんなの?
 わかんないな それより、ぼくとあそばない

 いいよ、かけっこしようか にっぽんまで・・・

 仔ラクダは可愛いですね。つけまつげじゃない本物のつぶらな瞳で人を見つめてくれます。現在、らくだはレース用にも飼育されているようです。この仔は将来キャメルレースにでるのでしょうか? 

 それにしても、放牧中のらくだの群れは平気で道路を横切っていきます。車を運転している時は注意しなくてはなりません。1トンもあるので、ぶつかったら車も人もぺちゃんこです。かならず車を止め、彼らが通過するのを待ちます。その時間の長いこと・・・・。

 そうそう、ここのらくだはひとこぶで、中央アジアで見られるふたこぶらくだではありません。

はりねずみ

画像 駐在員の子供たちにも人気があるハリネズミ、ペットとして飼う人もいます。

 大食漢で人間さまの食べ残しをなんでも食べてしまいます。夜行性なので、お世話も大変です。

 さわればすぐ丸くなって一見いがくり坊主になっちゃうんで~す! 
 床に転がしてもしばらくはじっとしたままで、隙をみて、ソファーのうしろに逃げ込みます。その早い事!
画像
 はりねずみ写真出典:アラビア石油

 アラビア人から聞いた話です。ハリネズミは暗くなってから活動を開始します。夜の砂漠のドライブ中に轢いてしまうこともしばしば、だそうです。 夫婦愛が深く、つがいの片方が轢かれてしまうと、一匹はいつまでも側により添っていて離れません。砂漠に太陽が昇ってくると、当然暑さと乾きで死んでしまいます。 だから、一匹を轢いてしまったら車をバックさせて、もう一匹を楽にさせてあげるのだ、とその人は言っていました。なんともやるせない話ですね。

ひつじ

画像

 2月、春になると遊牧民は草を求めて羊を連れて移動してきます。砂漠に芽生えた草は5月の乾季になると枯れてしまいます。
それまで、ひつじたちはもりもりと食べ続けます。

 画像 めえええ~!アラビアの羊は山羊に似ていますね。砂漠に出ると仔羊が餌をねだって寄ってきます。母羊が心配そうに見守っていますが本当に可愛らしいですよ。
地平線のかなたにも別の群れがいます。  

画像









 実は乳離れしたばかりの3ヶ月くらいの雄の仔羊はベドウィンとよばれる遊牧民の貴重な商品です。30頭の群れの中で雄は1頭だけです。それで繁殖に事足りますから、それ以外の雄は自分たちの食用、あとは子供のうちに市場に売りに出されます。

  買い手は背中の肉付きを確かめてから値段交渉を始めます。メタボな仔ほど良い値がつくのです。可哀相ですが仕方ありません。カプサとかカルーフといった料理が当地の一般的な羊肉料理です。カルーフ(仔羊のまるやき)は結婚式や砂漠のテントでの集まりには欠かせない料理なのです。
      

 その他、砂漠にはカンガルーねずみ、きつね、うさぎなどがいます。 私自身も休日に砂漠ゴルフをやっていて、うさぎがフェアウェイを横切るのを何回も見ました。えらく耳の長い茶色のうさぎです。

 当地のゴルフ好きの人に聞いた話ですが親子きつねがラフのところで見物していて、ミスショットをすると大笑いすると言っていました。(これはウソっぽいですね。その人化かされたのでしょう)

 スカラベ。 この昆虫は愉快な奴です。自分の身体の何倍もあるフンのかたまりを後足でころがしてバックしながら自分のすみかの穴まで運んでゆきます。 途中足を止めて、前足で額の汗をぬぐうユーモラスな仕草?を見ると笑ってしまいます。 
                 

コメント

このブログの人気の投稿

都内の秋を散策しました

園芸で育ったハーブ類、 料理に役立っています

残っていた戦時中の防空電球