俺とアロハとハワイアン
アロハシャツはもともとハワイに移住した日系一世の方々が、日本から持参した和服を現地の気候にあわせてシャツに仕立て直したもの。これがアロハシャツの元祖です。ハワイではヴィンテージ物は菊や鳥など、わたし達が日常眼にする柄が高値で売られています。また、お寺や鳥居の柄は戦後日本に駐留したGIたちのおみやげに作られたものでしょうか。
ハワイアンが盛んなころの昭和30年代、アロハの柄はハイビスカス模様が染め抜かれた赤や青くらいで、普段着にする人はめったにいませんでした。最近、夏は若い人から年配の人までが、いろいろなデザインのアロハで歩く姿を見かけることも珍しくなくなりました。
学生時代、私はハワイアンバンドを組んでいました。アロハなんてバンドマンが着るものだと思っていましたから、卒業以来、着ることはありませんでした。すべてのストレスから解放された定年後のある日、かつての仲間から電話がかかってきました。
「暇になったろ、このままだとボケちゃうぜ、またハワイアンを始めないか。ウクレレを弾いていれば、将来手の中でくるみを転がさずにすむよ」
この一言で私がハワイアンを再開するきっかけとなったのです。
昔のウクレレを押入れから取り出し、弾いて見ました。
おっ! まだ、いけそうだ。頭ではコードを忘れていても、指が憶えていてくれました。
昔とった杵柄、皆でステージに立つのにはそう時間はかかりませんでした。
さて、次はステージ衣装が問題です。 日本ではメンバー全員が同じ柄のアロハシャツをそろえることは難しいことだとわかりました。 あつらえるのは高価で手がでません。 たまたま、知り合いがハワイに行くので、何でも良いから揃いを買ってきてもらうことにしました。
あっりゃ! Mサイズなのにだぶだぶ、アメリカンサイズは日本より一回りでかい。 まあ、身体をシャツに合わせましょう。
白いズボンと白い靴。これも夏のシーズンというのにあちこちの店をまわっても見つかりません。ようやく、イトーヨーカドーで買うことが出来ました。
数年前、ハワイに行く機会を得ました。 勿論、真っ先に買い物に行ったのは、レインズやヒロハッティなどのアロハシャツの店。グループの揃いのシャツもあれこれ選べます。
以来、私の持っているアロハシャツは個人で着る分をふくめ、もう10枚を越えました。 だが、せっかく買ったものの派手すぎて街をあるくには気が引ける柄もあります。一回着ただけでもう洋服ダンスに仕舞われたままです。
今回、バンドのメンバーの声もあり、あつらえのアロハシャツをそろえることにしました。最近ではハワイグッズ専門のお店もあちこちにあります。その中でアップルハウスhttp://www.apple-house.co.jpを選びました。 採寸してもらえるので、ようやく身体にぴったり合ったアロハシャツが手に入りました。これを着てステージで演奏する時はかっこよく見えて何かウキウキした気分ですね。
「鏡で見てごらん。 もう遅すぎるよ!」
そんな、声が聞こえてきそうです。ああ、イケメン時代 (影の声:プッ! )の青春は遠く過ぎ去りにけり・・・か。
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