役に立たなくなった地球儀
アフリカが脚光を浴びています。5月、横浜市でアフリカ開発会議(TICAD)が開催されました。。アフリカ大陸には多数の独立国が存在しますが、その多くは自立できていません。国民は飢餓と内戦にあえいでいます。 政治的思惑をはずし純粋な気持ちでこれらの国を支援することは急務といえましょう。しかし、単なる援助の垂れ流しでは「新銀行東京」の二の舞になってしまいます。技術移転や民間の投資とともに彼らの活性化を引き出す事が大切でしょう。それはさておき・・・福田総理は40人の諸国の首脳と会談をしました。中にはアフリカのどこに位置しているのか判らない国もあります。そこで、居間に飾ってある地球儀でその国を探してみることにしました。
あれっ?そんな国はどこを探しても見つかりません。この地球儀は古いから記載されている国名が変わってしまったのです。コンゴ共和国はザイール、ジンバブエはローデシアになっています。よく見るとロシアもソヴィエト連邦、ミャンマーもビルマのままです。ユーゴスラビアという国もまだあります。ベルリンの壁も存在しているでしょう。
もう、この地球儀で地理をみることは出来ません。古い役立たずの地球義、表面のあちこちが劣化して亀裂もあります。 もう捨てるより仕方がない代物です。
今、私がこの地球儀を眺めているように宇宙飛行士たちもまた宇宙から地球を見ているでしょう。地球の表面にはサイクロンの被害や大地震の跡が生々しく見えると思います。アフリカの沙漠化はもうはっきりと見えるのかも知れません。自然環境はどんどん破壊されていくのが現状です。そのうち、この天体はもはや生物が住むに適さない無用の代物になって宇宙のごみ箱に捨てられる運命なのでしょうか。
私はそんな思いをこの古い地球儀に投影してみました。
役立たずになる前に全人類が協力してこの地球の自然を修復していかねばなりません。「私たちの地球」ではなく「地球に住む私たち」なのですから・・・。
まだ捨てないでおこう。
思い直した私はこの古い地球儀を居間の片隅に戻しました。
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