投稿

1月, 2008の投稿を表示しています

アラビア湾の熱帯魚

イメージ
  アラビアの海で釣りをしていると、いろいろな外道がかかってきます。サメやダツといった大物から可憐な熱帯魚まで・・・。 夕方の食卓を飾ろうとタイとかアジを一生懸命に釣っている時にかかってしまう邪魔な奴!腹が立ちますね。  サメなどは釣り上げてから、板切れでぶん殴ってやりますが、華麗な熱帯魚たちは可哀相なのですぐ海に放してやります。 だが、自然の掟は厳しい・・・。 海面にたむろするダツにパックンされてしまうのです。  体長が30~40cmもある、むらさき色に黄色のストライブの 「アラビアヤッコ」  または 「セダカヤッコ」   アラビアでは  「アンフーズ」  と呼ばれています。ついでに学名も書いておきましょう。      スズキ目キンチャクダイ科   学名:Pomacanthus maculosus (Forskel)  なにかギリシャの哲学者みたいな名前ですね。顔つきもそんな感じです。  この魚は海面から4~5メートル下にたむろしていますから、海底近い棚にいるアジよりも先に針がかりしてしまうのです。 ハリス1・5号のアジさびき(6~8本の釣り針が付いている)では切られてしまいます。かといって、さびき仕掛けはアラビアではなかなか手に入りませんので、アジの釣果が落ちても特注のオオアジ用の4号さびき(針:せいご12号)を使います。  アッ!アッ! 意に反して、また、むらさき色の大群が釣れ上がってきました。まいったな、持って帰っても猫の餌にもなりません。   また来たよ、お願いだ!  もう釣れないでくれえ!  釣れたそばから海に返してやりましたが、子供に見せてやろうと一匹を持ち帰りました。   初めはおもちゃにしていましたが、 飽きてくると 「おさしみにして~」  「このおさかなは毒かもしれないし、色から見てもまずいと思うよ。クロダイさんにしましょう」 と、勝手な理由をつけて社宅の庭の隅に 「この魚のお墓を作ってあげて」 と言いました。  「パパ、また、あのオサカナをつってきてえ~」  「・・・・・・・・・・・」  中東勤務で家族と暮らしていた時のことでした。  **********  最近、インターネットで驚くべきことがわかりました。  楽天市場を開いたところ、 「アラビアン・エンジェル・フィッシュ・・・」 という画面が目に飛び込んできました。             

アラビアに冬がやってきた!

イメージ
   一年のうちほとんどが40℃を越すサウジアラビア、ここは東部州のアラビア湾に面したカフジという町です。そこでは11月初めになると雷が鳴り出し、ポツリと雨が降り始めます。短い秋が終わり冬のシーズンがやってきました。気温はぐんぐんと下がり、一月には6℃になることもあります。もっとも、昼間は15℃ですから日本の3月、といった感じです。この期間はどしゃぶりの雨も降り、セーターやコートは勿論、部屋ではヒーターで暖をとらねばなりません。日本からコタツをもってきたのは正解でした。  1月初め、まだ、寒々とした砂漠、もうすぐ若草が芽生え花の息吹きが聞こえるでしょう。 遊牧民ベドウィンたちは羊を連れてここにテントをはり、春の訪れを待っています。  アラビアの冬、オリオン座が澄んだ夜空に輝いています。抜けるような満天の星、身体が宇宙にむかってすいこまれていくような錯覚を覚えるほどです。近くのモスクから寒空に朗々と響くアザーン(お祈り)の声と相俟って、幻想的な異次元の世界の虜になりました。   朝6時半、真赤な太陽がもっこりと東のアラビア湾から昇って来ます。「ホケキョ!ケキョ!」 ん ん ? 聞きなれたすずめの声にまじって聞こえるのはウグイスでしょうか。 アラビアの朝は早い、オフィスは7時から始まります。会社のゲートには白い排気ガスを出した車の列が並びます。   昼になると職員たちは家に戻って食事です。 玄関の前に止めた車のエンジンルームは暖かです。それを狙って付近の野良ネコが何匹ももぐりこんできます。 食事を終えて出社する時には気をつけねばなりません。 不用意にエンジンをスタートさせると、ファンベルトでネコのしっぽを巻き込んでしまいます。 ベルトは切れてしまうし、尻尾をなくしたネコが可哀そうです。乗る前にタイヤを蹴飛ばしてネコを追い払うのがコツです。  夕方、鳥の大群が社宅のユーカリの樹に止まっています。朝、出勤時、地面のあちこちに凍えた鳥が落ちています。 初老のアラブ人が袋につめていました。食べるつもりなのでしょうか。 危険なので鳥に触らないよう通達がでました。鳥インフルエンザだったのかも知れません。   30年も前のことですがエイッ! エイッ! 鏡開きの日、子供たちの声がアラビアの朝の空に響いていました。日本人小学校の剣道の寒稽古です。中にはアラブ青年剣士やここの会社の日本人社

元旦に富士登山だ! 品川神社のミニチュア富士

イメージ
  2008年おめでとうございます。お屠蘇で祝ってお雑煮と重箱のおせち料理。どこかのテレビ局のお笑い番組のスタジオの笑い声を聞きながら届いた年賀状の仕分け。それが済むと分厚い新聞を広げ、広告や年賀で埋め尽くされた中からニュースを探し出し拾い読みします。今年も寝正月か、ア~ ああ 。あいかわらず、あくびだけは元気良く出ます。 しかしこのままでは、三が日でメタボの進行は目に見えています。と言っても、繁華街の人ごみの中にはあまり出たくありません。  そうだ!はたと思い付いたのが 東京で出来る富士登山 。所は東京都品川区にある「品川神社」にあるミニチュアの富士山(富士塚)です。 早速、初詣だ、とデジカメ片手に出かけることとしました。   京浜急行の新馬場駅から2分、第一京浜国道に面したところに品川神社があります。この神社には火成岩に覆われた10メートルほどの山があり、富士に見立てられています。写真の鳥居の上にちょいと姿を見せているのがそれです。  この岩は富士山から運ばれてきたのでしょうか。   やはり元旦、大勢の人々がつめかけています。 大黒様の像がある神社入り口の階段の途中、左手にある鳥居が登山口です。一合目から頂上まで、小さな標識が立てられています。   列を作った初詣の人たちはミニ登山などあまり興味がなさそうです。しかし、私は初志貫徹、列から離れ、富士登山を試みました。  ここは5合目、まだ、かなたに見えるマンションより低いところです。 7合目、 険しい階段。頂上まではわずか30秒。    本当の富士登山はこれからがきついのですが、ここでは登山靴も杖もいらず、楽勝!   ここまでくると、ごつごつした火山岩の風景は何となく富士山に似ていますね。   山頂までの所要時間は約5分。絶景かな!といいたいのですが、ご来光どころか電車の高架線路やビルの群を見せつけられガッカリです。 それでも、元旦に富士登山?をしたのです。万歳!    頂上から反対側にすこし下り、右手の鳥居の奥に神社の拝殿があります。今年の平和を祈願しました。  さて、参拝を終えてから、第一京浜国道を渡り、新馬場駅の反対側、旧東海道の品川宿を散策しました。   元旦の事とて車も少なく、門松を見ながら歩くのも気持ち良いですね。   途中、東海七福神の中の布袋や壽老人を祀った寺々を参拝しながら、八ツ山橋を経由してJ