酒と肴の日々
久しぶりに旧友たちと会いました。場所は相も変わらず、その辺の居酒屋です。とりあえずのビールから始まって、ウイスキーの水割り。 年を感じたか健康志向の焼酎と梅干のお湯割りのA氏。つまみものはナニにしようか。永年の仲間の習慣でB氏が勝手に注文します。 板ワサ、川エビの空揚げ、ししゃも。焼き鳥はハツとレバを塩で・・・。いつものように変り映えしないメニューです。
この席にいる友人たちは海のむこうの町の事情に詳しいと自負している連中でばかり、アルコールがまわるにつれ、だんだんと声高になってきました。いいかげんでうそっぽい話も混じると思いますが、許して下さい。はじめは、謙虚な気持ちで外国での失敗談です。
「フランスでワインのつまみにチーズを頼んだが,何時までたっても出てこないんだ。あとでわかったが、チーズはデザートなんだな」
(後で記念写真を撮りに来たろ、その時チーズっていえばいいんだよ)アハハハハ・・・・・
「ワインにコルクの滓が浮いていても、ソムリエに換えてくれと言えなかった。勇気がいるよ」
(指さして日本語でこれをミロ!といえばわかるよ)アハハハ・・・・
「スペイン語ではにんにくがアホ、牛肉がバカ だから牛肉のにんにく炒めはアホでバカ」
(お前、それ食ったのか。それじゃあ共食いだろ)アハハ・・・
「チップが少ないと文句いう奴がいる。碌なサービスもしないくせに」
(自分が額を間違えているのに気がつかなかったんだろ)アハ・・・
「イタリーではスパゲティだけ注文したらボーイが変な顔をしている。スパゲティは前菜なんだよナ」
(ボーイにお前のように肥るといやだから、あとはいらないって断れよ)ア・・・
「ミネラル・ウオーターを注文するときまって炭酸水が出てくる」
(ノン・ガスって言えばいいんだよ) なんだ、ソーダか ・・・
オヤジギャグで 皆シラ~
・・・・オーイお代わり! 俺も! 俺もだ!
まあ、ここまでは皆さん可愛いもんですね。 そのうちに鼻持ちならない自慢話が出てきます。 その国の酒にどんな肴が合うか・・・侃々諤々の議論がはじまりました。以下、そのエッセンスです。
韓国= マッコリ(どぶろく)とキムチ
どうしてもキムチが頭に浮かんでくる。キムチを作るには中に十数種類もの材料がとうがらしと共に白菜に挟み込んで発酵させる。うまい!と思ったのはオモニ(おっかさん)が作ったシラスがたっぷり入っている自家製の奴だ。ヒーヒーいいながら食べ、マッコリを飲んだ。あふあふあふ~う。
フィリピン= ビールとハタの料理
たしか、ラプラプといっていたが、形はハタに似ていた。フライだったか、煮物だったか、美人のウェイトレスに見とれておぼえていないが、うまかった。勿論、当地ではミゲルビールだ。
メキシコ= テキーラとテキーラ・ソースとタコス
大体テキーラをレモンと塩をなめて飲むのは田舎もんのすることだ。 テキーラソースはトマト・ジュースにレモン・塩・それにたっぷりタバスコを入れる。テキーラをキュット引っ掛けてから、このソースを一口、きく~う!。タコスで口直し。アッ!アッ!とんがらしが~!
ノルウェー= 茹でエビとビール
港町ベルゲンの漁港で茹で上げたばかりのエビを買って、ホテルに戻ってカンビールをぐびり! 絶妙な味わい。袋いっぱいのエビはあっというまに、ビールも何本もだ。大量のエビの殻と空き缶ををどこに捨てようか・・・。
ドイツ= ソーセージとザワークラウト、ビール
おきまりのメニュー、ただしソーセージといって注文しても通じない。 隣のオヤジが食べているのを見て「これ!」
アメリカ= ソフトクラブ(蟹)にマーティニとカリフォルニア・ワイン
マーティニを一杯飲ったあと、これ。一度食べたら病みつきになる。白ワインが合う。 お勘定は気にしなくて良い。リーズナブルだ。ニューヨークの寿司は何といってもマグロ、 マグローヒルだもんな。
(ばか、そりゃーあ オヤジギャグだろ) サブウ~
オランダ= ヘリング(酢漬けニシン)とビ-ル
ヘリングは一匹をパクリ。周囲のオランダ人のまねをする。 ウーム絶品。もう一匹!ビールもお代わり。カズノコは日本料理店ではどんぶり一杯出てくる。ここでは日本酒。
スペイン= ペルセベス(えぼし貝)とワイン
海鮮料理店で食べたえぼし貝、じつはフジツボだ。フォークで一つずつ身をほじくり出すのだが、時間がかかること・・・、だからワインのピッチが上がる。
・・・
・・・オネーさん!もう一杯 俺も!
話はつきません。 最後は私が締めくくり。
中国=トン足にパイカル(高粱酒)
高粱酒はちょいと癖があるが、トン足の脂で口の中がまろやかになる。
実はこれは以前飲みに行った新橋の小さな中華料理店での話。 衆議一決、これから河岸を変えて、なだれ込むことにしました。
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