投稿

1月, 2021の投稿を表示しています

我が家の化石

イメージ
   コロナ禍中のステイホーム、毎日続くとやりきれない気持ちで一杯です。運動不足でお餅のようにふっくらと出来上がった身体になってしまいました。このままでは固まってしまって化石人間になってしまう。何か身体をうごかさなくては・・・暇つぶしと運動を兼ねて断・捨・離でもするか・・・と、重い腰をあげました。戸棚の奥になにか得体の知れないものが、転がりでたのは古代生物の化石です。 アンモナイトと三葉虫の化石   これは、モロッコでお土産に買ったもの。マラケシュの土産物の店員は綺麗に加工したものを薦めてくれましたが、高い値段を吹っ掛けられたので手が加えられていない原石なら材料費と輸送代しかかかっていないだろう、と屁理屈をこね値切って手に入れたものです。同様の手口で三葉虫も買いました。   日本では1000円からインターネットで売られていますからそんな価値があるものとは思いません。でも、アンモナイトはデボン紀から恐竜が絶滅する6600万年前まで3億年以上地球上に繁栄した生物でいわば人類の大先輩ですから、とやかく言うこと無いでしょう。  マラケシュからアトラス山脈を越えると砂漠地帯。アンモナイトはどこに眠っているのだろう。想像をたくましくしながら次の町ウィラザードに向かいます。 サンゴと貝の化石  サウジアラビア赴任中、休暇で訪れたリアド近郊のトワイク山脈をトレッキング中に見つけたサンゴの化石です。ここには100メートルの切り立った断崖の山が続きます。この地形を作り上げた地殻変動はおよそ1億年前の白亜紀後半から第三期といわれ、かつては海底だったところです。     海抜900メートルのこの崖の上に黒いサンゴの化石があちこちに転がっていました。中には一抱えもある物も・・・。  写真の白いサンゴはサウジの東海岸のアラビア湾(ペルシャ湾)の海岸で拾った現代のものです。約3億年たってもその形状には全く変化がないのは驚きです。    トワイーク山脈の麓は雨季には͡͡何本もの͡川が出現します。夏には乾いてしまうがここを訪れた1月はあいにくと雨が降ったあとなので、浅い川ですが車は何回も渡らねばなりませんでした。 魚の化石  南米に赴任していた商社の方からお土産にもらいました。どこで産出したのか、どんな年代かわかりませんが、まだ人類が誕生していない前のものであることは間違いありません。 暇人のつぶや

ノルウェーのノールカップ(Nordkappu)で見た真夜中の太陽

イメージ
   今年2021年の元旦、日本で一番早く見られる千葉県の銚子の初日の出をテレビで放映していた。そうだ、大分昔の話だが真夜中の太陽を見たことがある。コロナ禍で旅行もいけない昨今、やはりアルバムを開いて旅の思い出にふける事としよう。  ノールカップはノルウェー北部の北極圏に位置するマーゲロイ島にある岬だ。40年前に海外勤務をしていた際、休暇の家族旅行のプランを練っていた時にふと思いついたのが真夜中の太陽を見ようという事だった。そこまでどう行くのか皆目見当がつかなかったが、とりあえず、妻と二人の子供を連れてノルウェーのオスロに旅立った。  オスロの旅行代理店で話を聞くと「この時期(8月)ではトロムセ(ノルウェー中部)ではもう遅すぎます、北端のノールカップまで行かないと見られません。もう今年のツアーは終わっています。ただし、フィンランドに行けばツアーがあるかの知れません」との事。  そこで、ただちにフィンランドに足を延ばすことにした。ヘルシンキの旅行会社では、もう今年の最終バスツアーが出発してしまったという。がっかりしたが、係の人は「これからイナリまで飛行機でゆけば、そこでピックアップしてあげます。ただしドイツ人たちの旅行ですが、ガイドは英語ができるから大丈夫です」  ラッキー! 最後まであきらめなかったことが幸いした。フィンランド中部のイナリ空港ではバスツアーのガイドさんが待っていてくれた。これから残りの5日間の旅を楽しむことができた。  ドイツ人たちは時間にうるさい。遅れないように出発5分前には行くがそれでも文句を言われる。幸いにも、かならず遅れてくるご婦人がいたので矢面は彼女に向けられた。毎回のブーイングの中、そのご婦人の肝っ玉の太さよ。  旅の途中の山小屋風のホテルは最適とは言えず、また、トナカイのステーキやスープは口に合うものではなかったが、バスは無事フィンランドから国境を越えてノルウェーのノールカップに到着した。ホテルで仮眠をとったあと、いよいよ目的の真夜中の太陽を見に出かけた。子供たちは眠い目をこすりながらついてくる。  北極圏というのにそんなに寒くはない。聞くと海流のおかげで真冬でも海は氷結しないという。ともあれ、断崖絶壁の岬にたどり着いた。  ちょう度真夜中、時計を見ると正しくゼロ時だ。水平線に沈み行く赤い太陽はしばらくすると再び登ってゆく。素晴らしい光