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10月, 2006の投稿を表示しています

アラビアの結婚披露宴

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 「ミスター、明日息子の結婚式ですが、出席してくれますか?」  「えっ、たしか先月オマエさんの息子は結婚したはずだが」  「ええ、今度は八番目のヤツです」  アラブ人は大家族ですから、毎月のようにお祝い事があってもおかしくないのです。 現にこの男は11人の子供がいます。カミさんは2人。  これだけの家族をかかえているから、今の彼の月給ではさぞ生活は苦しかろう、とは思います。 だが、彼をチーフに家族が皆で協力し合って暮らしていますし、「今日はお宅で、明日は私で」とアラブの格言どおり近隣の住民とも相互に助けあっています。だから、贅沢ができないながらも満ち足りた生活を送っているのでしょう。  勿論、オイルマネーを潤沢にかかえたこの国の政府からの補助金や、いたりつくせりの福祉政策で生活費の負担が、軽減されていることもたしかですが。  東京の都会砂漠の中、隣は誰が住んでいるのかわからない我々の生活はなんたる孤独なことよ、と考えさせられる一場面ですねえ。  前置きが長くなりました、話を元に戻します。  さて、翌日の晩の8時過ぎ、お祈り(アザーン)の時間が終わったころを見計らって招待を受けた日本人3人は一応ネクタイなどしめて、町の郊外の沙漠に設えられたテントの式場に向います。     車を走らせていくと、彼方の沙漠にイルミネーションが輝いています。ディーゼル発電機の音も聞こえます。まわりはもう招待客の車が並んでいます。まだ宵の口、これからどれくらいの人数が集まるのでしょうか。といっても、広い砂漠の中、駐車場に困るわけはありませんがネ。  イルミネーションの下、500人は収容できるくらいの広さにじゅうたんが沙漠に敷き詰められ、お客は思い思いに座って、シャイ(お茶)やデーツ(なつめやしの実)を振舞われ、水たばこをくゆらせながら談笑しています。 当地は戒律の厳しいイスラームの国、アルコール類は一切ありません。  異教徒はわれわれ3人だけでしょうか、ちょいと心細くなり身を小さくしていましたが、隣の人に「アッサラーム アレイクム」と挨拶したところ、「Good Evening!」  アッ、英語が通じるんだ。ほっとしましたよ。そのうちに顔見知りのアラブの連中も来たので、気が楽になりわが身の態度も大きくなってきたのは、否めませんが。  新郎が姿をあらわしました。アラブのお客は新郎と脇の両家の長老

もしかして、エチゼンクラゲは古代火星人の末裔なのか?

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   一体、どうなっているのでしょうか、地球の生態系は? 日本海は体長2メートルものエチゼンクラゲで埋め尽くされそうです。 定置網の操業も見合わせになったとか、漁師さんの生活も脅かされています。 クラゲの産卵地域は黄海から韓国南岸、それに九州の有明海まで拡大している、ということです。 これを止める対策はあるのでしょうか? 獲っても獲っても、増え続けるクラゲ、人類とクラゲの戦争が始まったようです。 その将来をSF的シミュレーション・エッセイでまとめて見ました。もしかして、エチゼンクラゲは火星人だった??? プロローグ:      太古の時代、水も空気も少なくなってきた火星から知的生物が地球に移住してきた。だが、火星人にとって地球の環境はあまりにも厳しかった。彼らは地球の重力から逃れるために、海の中で生活することを選んだ。  何万年もの時間が経過するうちに、元々ぐにゃぐにゃだった彼らの身体はしだいに透明になり、高度な知能も退化してしまった。 これが後に「クラゲ」と呼ばれるようになった海洋生物である。 地球暦21世紀:  陸上では人類といういささか凶暴な性格をもった生物が地球を支配していた。 彼らは海で魚類を拉致し野蛮にもそれを食いあさっていた。しかし、火星人の末裔であるクラゲは不味いのでほとんど食べる事をせず、そのおかげで彼らは増加していった。  増殖するクラゲを人類は厄介者ときめつけた。人類と無抵抗主義のクラゲ族との戦いが、いよいよ始まったのである。  人類のめちゃくちゃな地球の自然破壊は進み、海水温度も上昇し海の富栄養化が進んだ。クラゲ族にとっては、故郷の火星がそうであってように絶好の環境に変化してきたのだ。人類との戦いで虐殺され続けた彼らはその重圧をはねかえし、世界中の海に広がっていった。 地球暦50世紀:  ある時期、クラゲ族の一部に進化が起こった。恐らく太古の火星の知的DNAが呼び覚まされたのであろう。彼らの一年しかない短い一生で、その知能進化サイクルは爆発的に繰り返された。なにしろ、 単体生殖で親から子へ、そのまた子へと知識と技能は次から次へと累積していったからだ。 そのうち、彼らは先祖の火星人よりも進化してしまった。 クラゲ人の誕生である。  人類とクラゲ人の戦いは、海中から、陸上へと移った。 核兵器をもった彼らは地球上の陸地にクラゲ型の原子雲を撒き散らし