小さい秋見つけた。―目黒の都立林試の森公園
猛暑のあと、今年も秋は遅々として訪れませんでした。 立冬を明日に控え我が家の窓から見える小さなはぜの木の紅葉、ようやく東京も秋の気配が感ぜられます。サトウハチローの詩、「小さい秋見つけた」を思い起こしました。日頃の出不精で体も重い、そこで今日は目黒の都立林試の森公園に秋を探しに出かける事にしました。ここは名前が示すとおり明治33年から昭和52年まで林業試験所でした。平成に入り整備され、4年に公園として開園したところです。 ウオーキングもかねていますから、今日はJR目黒駅から約20分の道のりを歩いてゆきました。 公園の東門から中に入ります。 ここには250種、約6700本の樹々があります。多くが見上げるような大樹です。その古木が鬱そうと茂る遊歩道、子供の遊び場、また、広場もあり都会の中にあっても自然の息吹が感ぜられます 色づいた葉が、晩秋の空に映えています。 「あ~秋なんだなあ・・・」 ちょっとセンチメンタルな気分ですねえ。 園内のアスファルトの歩道を離れその脇の細い遊歩道に足を運びます。 そこは落ち葉をちりばめた土の路、その大地のやわらかな感触はスニーカーの裏を通して優しく伝わってきます。 冒険広場は子供の遊び場、私が小さい頃近所の子供達と遊んだターザンごっこを思い出させてくれました。 当時はなかったいろいろな遊戯施設、これで、一度遊んでみたい気分でしたが、もう身体がいうことを聞かないでしょう。 福島の原発事故で外で運動出来なくなった子供達、東京は近いですから、ここに来て思い切り遊んでみてください。 東京で自然に接するなんておかしな話ですが・・・。 小さなせせらぎ、少年時代に田舎の小川でざりがにや小鮒をすくった思い出が頭を過ぎりました。懐かしい風景はこころを癒すようです。 見上げる楠木、この堂々とした古木には威圧されそうです。木漏れの空を見ながら思い切り深呼吸をしました。野鳥のさえずりと相俟ってリラックスした爽快感が身体に流れました。 小一時間の散策でしたが、都会の中の小さな秋を見つけることが出来ました。 都立林試の森公園へのアクセス 東急目黒線、地下鉄三田線、地下鉄南北線「武蔵小山」 徒歩10分 JR渋谷 東急バス五反田行き(72番)「林試の森公園入り口」徒歩1分 JR目黒 徒歩20分