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三日間の鰈(かれい)三昧

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   私の息子が釣りに凝っていて、今週末も鹿島沖に出かけていきました。 人間一生懸命になると腕前も上達するようで、今日はカレイが豊漁。25枚も釣れたぜ!どうだ、といわんばかりに帰ってきました。  早朝出かけたので、道具の後片付けもいい加減で昼寝をきめこんでいます。釣り師の最後の仕事は魚を捌く事だ、という言葉も耳に入らなかったようです。結局、この仕事は私にまわってきました。  妻が近所の皆さんにお裾分けに奔走しています。10匹は残っていますが家族3人の食材として3日分はあるでしょう。 家計の足しになるので有難いことです。  今晩のメニューは からあげと刺身。そのアラを使った味噌汁にきまりました。  早速、五枚おろし。でも、研いでいない小出刃包丁では良く切れません。 仕方なくヘンケルのペティナイフでヌルヌルする魚を捌きます。見事なほどに身が残ったアラは味噌汁用です。 三匹ほどさくにして、昆布じめにしておきます。   さて、小型のかれいはから揚げにして、あんかけにします。中々の美味でしたよ。  次の晩はかれいの押し寿司、午前中に三匹ほどさくに作り、昨晩の昆布を利用して巻いておきます。   酢飯を作り、型にはめ、中にしその葉とわさび、かれいをのせ、ギュっと押しこんで成形。もう一本にはしょうがを入れ、上にはあさつきをパラリとふりかけました。   献立はこれにかれいの煮付け。なかなか豪華な食卓となりました。  三日目は、かれいはいささかウンザリ気味の素材となってきたので、はた、と考えたのが かれいのシーフード・カレー。  材料は残りのかれい全部を五枚下ろしにしておきます。   そのアラでだし汁をとります。かれいは生肉をそのまま煮ると何となくアセチレンの匂いがするので、しょうがやベイリーフを入れて匂いを消しました。  そのスープを丹念に濾したのち、その中にバターでいためた、たまねぎ2個とニンジン一本。エリンギをそぎ切りにして入れます。じゃがいもは煮崩れを防ぐために別の鍋でゆでておきます。  五枚下ろしのかれいの身はぶつ切りにしてにんにくとバターでいためます。それをスープにまぜてアクを取りながら30分ほど弱火でコトコト煮込みます。  一旦火を止めて、カレールウと茹でたジャガイモを入れさらに5分ほど火を通します。 ハイ、出来上がり。(これで良いのでしょうか?)  シェフの不安と共に、

チロルの山で脚を骨折!どうしよう ―苦労した旅行記―

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   オーストリ-はチロル、雨上がりの山道。急坂を滑って転倒した。その途端にぶい音がした 痛さは感じないが足首が妙な格好をしている。 不安と絶望感。大分前の話だが、今、思い出してもぞっとする。 妻と幼い子供2人をつれて旅の途中に軽率なことをした、とまだ後悔しているが、海外旅行で二度とこの轍を踏まないための自戒として記録することとする。 旅の振り出し  私は海外勤務をしていた。だから毎年一回、長い休暇がとれる。 これを利用して妻と子供2人と共にウィーンをふりだしにジュネーブまで、レンタカーでドライブ旅行を試みた。ザルツカマングートを観光し、インスブルックに数日滞在することとした。ここを拠点に各地に足をのばし探訪する計画だ。この日はドイツのノイシュバインシュタイン城まで国境を越えてドライブに出かける。しかし、猛烈な雨でドイツのフッセンまで行ってあきらめた。 山道で転倒   ドライブの帰路オーストリーのドイツとの国境近いルィッテという町を通る。 その郊外の山の上に古城(廃城)が見えた。 ここでパーキング場に車を入れた。そこの案内板には付近の手ごろなハイキングコースが描かれている。古城まで2キロくらいか。これなら子供でも大丈夫、面白そうだ、そう思って皆で登っていった。そこからもハイキングコースは続いているが、ここで、昼食をとり戻る事にした。  帰り際、雨あがりの道行きにすべりやすい靴が不運を招いた。 ぬれた山道の急坂で子供がすべったのだ。足を一歩踏み出し子供を支えた途端、私もすべって転倒した。露出していた木の根に左足がからまった。いやな音がした。左足が妙にねじれている。身体に震えが来た。捻挫ではないことが直感的に分かった。  最悪だ、折れた。   どうしよう、不安・焦燥感が襲う。ふもとに公衆電話があったのを思い出した。家族を下山させ何とか救助を頼むより仕方が無い。ドイツ語しか通じないのでは?これからの旅と 今の状態がどうなるのか? 、  山の中を一人取り残された絶望感、しんとした周囲の空気、ぬれた地面から寒気がしみ通る。 午後3時ごろかのろのろ時間がたってゆく。やたら眠気が襲う 「What’s happened?」  ふいに英語。 横たわった体を捻じ曲げ、うしろを見る。中年のハイカーが目に入る。  どもりながらも事情を話す。何とか通じたようだ。  待っていろ、とそのハイカー